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映画「クイール」は、ごく普通の可愛らしい子犬が、パピーウォーカー(盲導犬を目指す子犬を育てるボランティア)のもとで無邪気に育ち、また訓練所で様々な訓練を受け立派な盲導犬となり、さらに引退後も多くの人から愛される余生を描いています。
パピー・ウォーカーの暖かい家庭は京都市の西京区で、訓練所や視覚障害者との触れ合いは亀岡市が主に舞台となりました。盲導犬になった折のパピーウォーカーとの別れ、視覚障害者との出会い、そしてまた別れ。様々なシーンが美しく素朴な町並みと合わさって、映画を見る多くの人に感動を与えました。

京都市の西京区は比較的、閑静な住宅街が広がっています。舞台となった洛西・小畑川の川岸の洛西中央公園(写真右)や竹林公園、大蛇ヶ池公園などがあり、大変、緑豊かで美しく、地元の皆様から愛されています。一方、最近では竹の郷に温泉が出水、観光で訪れる方も多くなりました。

右の写真は亀岡市の風景です(亀岡市・紺屋町)。ご覧のように古き城下町の風景が残り、ここは映画の後半の舞台となりました。

さらにこの写真は亀岡市の西町付近です。映画の前半、視覚障害者の渡辺さんがまだ盲導犬を使用していない時に通勤をしていた道です(私の住まいはこの付近にありで、私が京都府議会議員・亀岡市長時代から使用している事務所が現場撮影事務所になりました)。

なおこの写真は渡辺さんが訓練センターから夜こっそりと抜け出してクイールとお酒を買いにいったという名場面の舞台となりました。

さらにこの写真は関西盲導犬協会で、クイールが訓練を受けたり視覚障碍者との共同訓練の撮影舞台となりました。
皆様も映画の舞台となった素朴で美しい町に是非一度、訪れてみてください。
なお私の学習した盲導犬に関する法律や触れ合い方、マナー等をまとめましたので参考にしてください。
平成14年(2002年)5月、身体障害者補助犬法が成立し、盲導犬を含む、身体障害者補助犬を受け入れることが義務づけられました。「補助犬」とは、
の3種類をさします。身体障害者補助犬法は、平成14年(2002年)10月には、公共施設と公共交通機関へ施行され、平成15年(2003年)10月から、民間施設へも施行されるようになりました。
残念なことに、今でも時々、盲導犬ユーザー(使用者)が、施設への入店や利用を断られることがあります。その理由の多くは、「ペットお断り」「他の客に迷惑」ということのようです。しかし、盲導犬はペットではありません。視覚障害者の体の一部と言ってもいいでしょう。盲導犬は、排便で施設を汚したり、人にかみついて危害を加えることはありません。盲導犬ユーザーも、毛の抜け落ちを防ぐために服を着せたり、盲導犬用として、床に敷くマットを用意するなど、マナーに気を付けています。
厚生労働省は、盲導犬を連れた視覚障害者の旅館や飲食店の利用について、関係業者が配慮するように通達を出しています。また、国土交通省も、旅館・ホテル、バス・タクシーなどの各業界団体に、盲導犬ユーザーを積極的に受け入れることを呼びかけています。
※盲導犬を怖がったり、逃げたりしないでください。
盲導犬には、考えられる限りの様々なケースを想定して、しっかりと訓練してあります。人間社会に最も良くなじんだ犬だと考えてください。たとえあなたが犬が苦手であっても、むやみに騒ぎたてたりするのはやめてください。
※盲導犬は仕事中に声を掛けないでください。
街で盲導犬を見かけたとき、かわいいからと盲導犬使用者に無断でさわろうとしたり、声をかけたり口笛を吹いたり食べ物を与えたりしないでください。盲導犬が他のことに気をとられると、使用者は大変戸惑ってしまいます。
※盲導犬の使用者が困っている場合。
盲導犬が使用者の行きたい場所を知っていて、使用者を連れて行くわけではありません。使用者は盲導犬を通して周囲のようすをつかみとり頭に描いた地図と照らし合わせて判断しているのです。もし、危険なところや、人ごみ、広いところなどで使用者が判断に迷っているときは、まず「何かお手伝いしましようか?」などと声をかけてみてください。
もし、視覚障害者の方に声をかけてみて「手引きをお願いします。」と言われたら、 あなたの左肘か左肩を視覚障害者に持ってもらい、あなたが半歩前を歩くようにしながら安全な誘導をお願いします。使用者の腕や盲導犬のハーネスを引っ張ったり、身体を押したりしないようにしてください。
1996年に厚生省(現 厚生労働省)が行った調査によれば、我が国の視覚障碍者数は30万5000人とされています。その内盲導犬を使用されている人は841人(2003年度927人)。盲導犬の数はまだまだ足りません。盲導犬事業の先進国イギリスでは、4,000頭の盲導犬が活躍し、毎年600頭余の新しい盲導犬が育成されています。
盲導犬の活動は、その多くがボランティアの方々の活動と、市民のみなさんの募金のご協力によって支えられています。盲導犬についてさらに詳しく知りたい方、またボランティアや寄付等のご協力を頂ける方につきましては、関西盲導犬協会ホームページにアクセスしてください。
盲導犬協会顧問 田中 ひでお